颯木あやこさん 「七番目の鉱石」

女流詩人。詩作経験がある私にとって、男性とはまったく異質な詩作の元型をもつ作家存在で、その作風も感嘆に値するものと認識している。なにかロジックを超えた感性剥き出しの魔的な魅力──また、深く内面的な詩〜ロルカの詩論でいうところの「カンテ・ホンド」を思わせ、人間の内に巣くう暗いバケモノ「ドゥエンデ(duende)」を感じさせる。
友人のひとりにそんな女流詩人がいる。詩人・颯木あやこでさんある。第3詩集「七番目の鉱石」をこのたびご出版され、その際、詩集の装幀デザインをさせていただいた。
男の私にはどうしてもジェンダーとして超えられない共感の壁がある。彼女の詩に込められた情念が、いっそう不可解な「暗いバケモノ」に思われ、制作過程において何度か作業の手が止まってしまうことも…。そして、「暗いバケモノ」は怖いだけでなく、繊細で美しい心象も持っている。その石英のようなキラメキを、私が提供するビジュアルで壊してしまうことが一番の恐怖だった。ともあれ、なんとかご本人に納得していただけるデザインを納められたようである。
ひとつの事柄が形を成す時にはいつも感動がある。今回は成果物としての詩集の完成、さらには、さる10月24日には、出版記念の朗読会に招いていただき、朗読・ご自身の声という詩の違った次元での享受も経験することがでた。感謝である。
あらため詩人・颯木あやこさんのその創作におけるバイタリティー、意思の強靱さを賞賛する。最後に第3詩集「七番目の鉱石」を紹介させていただき本記事を終わりにする。

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颯木あやこ 「七番目の鉱石」
栞解説文 野村喜和夫・伊武トーマ
装幀 北澤眞人
発行所 思潮社
定価 2,200円+税 A5判並製

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